あれこれオーストラリア探訪「日本人に聞こう」

 Date:2013年06月25日10時50分 
 Category:地域(海外) 
 SubCategory:あれこれオーストラリア探訪 
 Area:指定なし 
 Writer:三陽生人
南半球は今からが冬のシーズンだ。オーストラリアといえば、なんとなく暖かなイ
メージがあるのだが、これが意外と寒い。まだコートを着ている人はあまり見かけな
いが、真冬ともなればダウンジャケットを着る人もいるというから、かなり寒くなる
ようだ。

実際、私の今の服装は、日本の初冬時とそう変わらない。マフラーまでしているか
ら、結構寒いと思ってもらっていい。夜ともなれば体感温度はさらに下がる。
しかし、不思議なことに、ここシドニーではこの時期でもノースリーブの女性や半袖
半ズボンで街中を歩く男性がいるから驚いてしまう。春服、夏服、秋服、冬服、そう
オールシーズンの服装が一望できて一様に楽しむことができるシーズンでもあるの
だ。

ここオーストラリアは移民の国だけあって、いろんな国の人たちがいる。まだまだ自
分の世間が狭いからかもしれないが、純粋なオーストラリア人(オージー)には数名
しか出会っていない。身近にオージーがいないからか、街中でも多くが外国人に見え
てしまう。もちろん、自分もその外国人の一人なのだが…。

オージーと言えば、日中、公園で肌を露出して寝転がり身体を太陽に向けている人
や、ストイックにランニングに精を出している人が、なんとなくだがオージーのよう
な気がする。そして、先のオールシーズン夏服の彼や彼女たちもオージーに違いな
い。

外国人の中でも突出して多いのはチャイニーズ(中国人)だろう。コーリアン(韓国
人)も多いが、日本人は年々少なくなっているという。
チャイニーズの評判は日本と変わらない。敢えてどうとは言わないが、おかげで日本
人の多くは高評価のため得をしているのではないかと思う。
ついでにいうと、何故だかは知らないが、タイワニーズ(台湾人)の評判は上々だ。
日本人との共通項があるのかもしれない。

しかし、そのチャイニーズに学ぶことは多い。何といってもそのバイタリティーだ。
英語を話していても、感情的になれば中国語が入り混じった英会話に早変わりする。
そして、相手が分かっていようが分かってなかろうが、自分の意見を主張する。なあ
なあにして誤魔化してしまう日本人とは大違いだ。ディベート(討論)を学ばない日
本人には自己を主張する力がない。というよりも、意見そのものをもたないのかもし
れない。もしかしたら、自分を抑えることが美徳との武士道精神が伝統的に私たちの
血に流れているのかもしれない。

そんなチャイニーズとコーリアンと日本人に共通しているものがある。それが服装の
感覚だ。同じアジア系の人種だからか、体感温度が同じような気がする。というの
も、この時期、すでに冬支度を終えているのが、この3カ国の人たちのように思える
からだ。

もし、あなたが海外で生活することになるなら、一つお薦めしたいことがある。それ
は、天候に関することや服装に関することは、その国の人ではなく、そこに住まう同
じ日本人に聞くがいいということだ。

シドニーを闊歩する若者たち。軽装の欧米人に対して、しっかりとした防寒をすでに
着こなしている人を見かけたら、その人はこの3カ国の若者に違いない。