【四字熟語の処世術】「外柔内剛」(がいじゅうないごう)

 Date:2012年08月20日09時59分 
 Category:文学・語学 
 SubCategory:四字熟語の処世術 
 Area:指定なし 
 Writer:遠道重任


パッとみは穏やかで人あたりも柔らかですが、その実、内面は意志堅固で自分の信念を曲げることなく突き進む人を「外柔内剛」の人といいます。

自分に自信がないと、なぜか人は虚勢をはり、身を守るために人を近付けないようにします。自信がない時ほど、言葉数は増え、必死に鎧を纏おうとするのは私だけではないと思います。弱い犬ほどよく吠えるといいますが、人間もあまり変わりはないということでしょう。こうした人は、今日のテーマとは反対の、まさに「内柔外剛」の人といえるでしょう。

反対に真に強い人はどっしりと構えていて、誰でもが近付きやすい雰囲気を人に与えます。安心感があり、周りを包み込んで実に穏やかです。誰しもがこうした人間になりたいと願いますが、そう簡単ではありません。

そんなの「生まれつきの性格」だよ、と片づけてしまう人もいるでしょうが、それでは、人としての成長を望むべきもありません。

努力して、そうした人になりたいと望むことが大切です。

誰に対しても笑顔を絶やさず、優しさを以て接するためには、自分を律する強い精神力が要求されます。笑いの裏側には克心の涙が要るのです。そのことを知って、成長の道を求めなければなりません。

こう考えると、精神力を強化し、心が強くなれば、人としての器も大きくなることでしょう。器にはその器にあった量の水しか入りません。まずは、人としての器を大きくして、嫌いな人や苦手な人をも受け入れることのできる大きな度量を備えた人に成長したいものです。

そのためには、「外柔内剛」を常に心がけたいものです。