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【街景寸考】億劫なこと
Date:2014年03月05日10時30分
Category:
エッセイ
SubCategory:
街景寸考
Area:
指定なし
Writer:
大昭寺いさじ
一か月に一度の間隔で循環器専門の医院に通っている。心臓疾患の治療のためである。心臓疾患の治療といっても、胸と背中に聴診器をあてられるだけで、あとは薬の処方箋をもらうだけである。血圧が少し高めであるということを除けば、これといった症状はない。病人だという自覚がないので通院するのが億劫で仕方がない。
血圧が高めであるのは気になるところである。血圧と体重は相関性があると思われるので日々減量を試みているが成果を出せないでいる。逆になぜか増え続けている。通院のたびに体重計に載せられ、「少し増えましたね」と看護師から言われる始末である。
医師の口から「このまま体重が増え続ければ命の保障はできません」くらいのことを言ってくれたら本気で減量できる自信はある。煙草を止めたときがそうだった。医師から「このまま吸い続けたら危なくなりますよ」と指摘されたので、翌日から禁煙できた。「好きな煙草を止めるくらいなら死んだ方がいい」と豪語していた自分がどこかにすっ飛んでしまっていた。
通院先の医師は、増え続ける体重を気に留める風はない。医院で測ったときの血圧がいつも正常値だということが主に関係しているように思う。ところがその血圧だが、自宅の血圧計で測ると必ず高いと言われる数値が出る。どっちかの血圧計がおかしいということになるが、どう確認してよいのか分からない。
通院が億劫になっている理由がまだある。医院での診察が終わって隣の薬局まで薬をもらいに行かなければならないが、この薬局は調合した薬をカウンターの上に置いてもすぐには渡してくれない薬局である。カウンターを挟んでその薬剤師の前に座らされ、半ば面談を強要されるのだ。それも毎回である。
「お身体の調子はいかがですか」とまず聞いてくる。「はあ、特段問題はありません」と答えても、「血圧の方はどうですか」「朝だけでなく夜寝る前に測るといいですよ」とか、どうでもよいことを上から目線で次から次と語りかけてくる。「お代はいくらですか」というタイミングを与えない。毎回こうだ。
その苛立ちは医薬分離をした医療行政にまで及んでいる。薬は以前のように医院や病院で出せばいい。分離してどう患者のサービスにつながったというのか。二度手間がかかっているだけではないのか。無神経な薬剤師と医薬分離のお蔭で、億劫な通院は限界にきている。