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【街景寸考】18歳選挙権に思う
Date:2016年03月02日08時01分
Category:
エッセイ
SubCategory:
街景寸考
Area:
指定なし
Writer:
大昭寺いさじ
選挙権年齢が見直され、満18歳以上に引き下げられた。この改正で18歳、19歳の若者約240万人が新たな有権者となり、今夏の参院選から投票できることになる。現在、各政党や学校は高校生に政治参加を促すための研修活動を行っているようだ。この改正が日本の政治のためにプラスになるかどうかは、今のところ判断できないでいる。
大きな声では言えないが、独身時代は投票場へ行った記憶はほとんどない。「投票はしない」という主義や信念があったわけではない。選挙を取り巻く人間たちに不純や不信や矛盾のようなものを感じていたので、投票する気になれなかった。自分に票を投じるための選択眼や見識を持ってないという思いもあった。住処を転々と移りながら転出転入届けをしていなかったということも理由の一つにある。
政治に無関心な人間だったかと言えば、そうでもない。テレビで政治討論などがあれば、なるべく見るようにしている。学生時代は70年安保闘争の時期だったということもあったが、喫茶店に入れば学友たちと口角泡を飛ばして政治談議をしていた。
投票場へ足を運ぶはめになったのは結婚してからのことだ。カミさんのせいである。市民として政治参加できる唯一の機会が選挙であり、その権利を放棄することはできないというのがカミさんの持論である。立派な持論ではあるが、自由と民主主義を標榜するこの国で、カミさんは選挙のたびに私の自由を束縛し、投票場に連行するのである。これは明らかに民主主義の基本とされる選挙の理念とは相対する行為だと言える。
ともあれ、選挙に関して私のような見識の低い大人がまだ大勢いる限り、今回の改正で若者たちの低投票率が改善されるようには思えない。偉そうには言えないが、自治体や学校がまず行うべきことは出前講座で投票の仕方を教えることではなく、社会問題や政策に関する意識を持たせることではないかと思う。
投票行動について言えば、選挙民が一番知りたいのは立候補者の人柄情報である。むしろ政策論よりも優先したい情報だと言える。裏表の人柄情報を提供する第三者機関があれば投票は増加に転じるはずである。そうなれば、あの号泣議員やイクメンのゲス議員が選ばれることはまずない。そういう第三者機関の登場は不可能なのだろうか。